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第75回静岡県中学校総合体育大会 軟式野球の部 結果報告

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【二回戦】小笠岳洋1(6回コールド)10浜松開誠館 【開】長津、酒井-西本

【本塁打】鈴木(瑛)、鈴木(陽)【二塁打】鈴木(瑛)

【三回戦】東海大静岡翔洋5-0浜松開誠館 【開】長津、酒井、細川-西本

【戦評:小笠岳洋】

1回裏、開誠館の攻撃。三連続四球で一死満塁となり、5番白井(3年:磐田北小出身)がレフトへタイムリー安打を放った。結局、その鋭い打球が抜けていき、この試合三塁コーチャーを務めた齋藤(3年:有玉小出身)も迷うことなく回し続け、白井はダイヤモンド一周を駆け抜けた。4-0。岳洋の好投手からいきなり4点を奪い試合の主導権を握った。このような点の取り方は「全員野球」を掲げる開誠館の真骨頂だと思う。

 立ち上がり制球が安定しない投手に対し、ファールで粘ったり、難しいボールを見送ったりすることで四球を奪い次打者へつないでいく。つないでつないで作ったチャンスが一死満塁というビッグチャンスになり、チームメイトがつないだ思いに白井が答えるかのように安打を放ち、三塁コーチャーの齋藤が走者の目となって指示を出し続けた結果、ビッグイニングをチームにもたらした。

 6回裏、開誠館の攻撃。二死から2番鈴木(瑛)(3年:有玉小出身)がレフト線に二塁打を放ち、3番西本(3年:雄踏小出身)が死球で二死一二塁となった。4番鈴木(陽)(3年:二俣小出身)はツーボールから菊川球場のライトスタンドに3点本塁打を放ち試合終了。10-1。結果的に岳洋を圧倒した形となった・・・。

 この試合、三塁コーチャーを務めた齋藤が全身を使って走者を止めたり、ホームへ行かせたりする姿を見ながら、「齋藤も必死にプレーをしているんだ」と思い胸が熱くなった。齋藤は走攻守三拍子そろった魅力ある選手であるが、怪我のため今大会は三塁コーチャーを務めていた。選手個人としては悔しい気持ちは強くあったと思うが、その感情を表には出さずチームのために自分ができることを精一杯やってくれていた。三塁コーチャーのあの姿はそのことをよく表していたと思う。

 ベンチの中を見れば全員が立ち上がり、声を出している。ミスが出ても声をかけあい、全員でカバーしようという気持ちが伝わる試合。そんな浜松開誠館中学校の野球ができていたのではないか・・・。 

 次の準々決勝の東海大静岡翔洋戦では惜しくも5-0と敗戦した。チーム本来の力は出せなかったかもしれないが、全員が最後まで諦めず戦い全力を出し切ったと思う。先輩たちから受け継がれてきたそんな伝統をこのチームも引き継ぎ残していってくれた・・・。

 新チームがスタートする。浜松開誠館野球部の良き伝統を継承しつつ、自分たちのオリジナルなカラーを作り上げていって欲しい。

 

 

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