しんきんカップ第55回県中学選抜野球大会
野球
【1回戦】富士宮第三・大富士(富士宮)1-8浜松開誠館(浜松)(五回コールド)
【開】山下-縣 【二塁打】伊藤
【2回戦】浜松開成(浜松)0-2浜松開誠館(浜松)
【開】山下- 縣
【準々決勝】葵ウエスト(静岡)0-1浜松開誠館(浜松)
【開】山下- 縣 【三塁打】山下
【準決勝】島田セントラル(島田)2×-1浜松開誠館(浜松)(8回特別延長)
【開】山下、嵐田- 縣
【戦評:葵ウエスト戦】
1-0。前日の開成戦と連続して僅差の試合をものにした。勝因は様々な角度から見て上げることができる。山下(二年:井伊谷小出身)の好投、縣(一年:横地小出身)の決勝打、河合(二年:初生小出身)の好捕、小林(一年:幸小出身)、木村(二年:浅羽北小出身)の安定した守備力、久野(一年:萩丘小出身)の判断力、ベンチワークなどなど。しかし、やっぱり私は縣の守備妨害をもらったプレーに目がいってしまう。
葵ウエストの6回表の攻撃。一死無走者で3番打者。間違いなく左の好打者だった。この3番打者の出塁を許すかどうかで試合の流れが大きく変わる可能性があった。おそらくベンチもスタンドの応援席にいた方々もその空気を感じていたと思う。そんな中、フライが5メートルほど右に上がった。ホッと胸をなで下ろしたが、捕手の縣が打者と接触し飛び込んだものの後数センチ及ばなかった。いやな予感がする・・・そう思ったとき、審判から「守備妨害」のコール。開誠館が勝利に大きく一歩踏み出した瞬間だった。
何気ないこの1つのプレーがいかに大きかったのか、葵ウエストの監督の執拗な審判への確認行為で感じ取ることができる。もし、審判が守備妨害をとらなかったとしても何の違和感はなかった。それでも審判が守備妨害をとったのは、縣が打者と接触した後も諦めずに捕球しようと飛び込んだからではないか。届かなかった後数センチを見て審判は守備妨害を選択したのではないだろうか・・・。
話は変わるが、準決勝の島田セントラル戦。1-0で開誠館は勝っていた。5回裏二死一塁から島田セントラルの4番打者が放ったセンターへの低い弾道が驚異的に伸び、センターは一歩前へ出た後、背走し飛び込んだが届かず同点となってしまった。ミスをした後、プレーを止めてしまう選手をよく見かけるが、開誠館のセンターは最後まで諦めずに飛び込み、その後のプレーをしっかりと行ったのである・・・・。
この2つのプレーに共通することは、何が起こってもプレーをやりきるところにある。開誠館の伝統として受け継がれてきた1つの姿だ。「試合は練習の成果を発揮する場」だとするならば、勝ち負けの明暗は分けたものの、練習で培われてきたことを選手たちはしっかりとプレーに表したのだと思う。
もうすぐに全日本少年軟式野球大会浜松ブロック予選が始まる(3月15日(土)浜北球場第1試合(9時~)三ヶ日戦)。今大会も含め、夏の本番に向けての肥やしにしてほしいものである。
