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中学校長ブログ:茶道体験〜徳育授業K-Compassより〜

日常の風景

 茶道に由来することばに「一期一会」というものがあります。

目の前のお客様あるいは出会いを一生に一度と心得て誠意を尽くそう、というこの考え方は、日本における「おもてなし」の精神に深く通じるものがあります。

 

 本校の徳育プログラムKコンパスの授業では、3年間を通じて自己マネジメントスキルやコミュニケーションスキルから社会マナーなど、幅広い分野を体系的に学びます。その中で、毎年この時期に中学2年生は茶道体験を2回の授業に分けて行っています。

 日本の伝統文化であるお茶の作法を通して、すでに学んだ様々なマナー学習を統合的に実践し、他者への気づかいや物の見方を養うことを目的に実施します。

 授業は、2名の講師の先生をお招きしてアリーナ棟2階の作法室で行いました。

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 畳離れが加速し、和室のある住居も減っていると言われる中、正座が苦になる生徒や、にじる姿がぎこちない生徒も若干見受けられるのは、時代の流れでしょうか。

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 茶室でお茶をふるまったり、ふるまわれたりする機会は日常にはほとんどなく、ここでの学びが直接的に生徒自身に生かされる場面はもしかしたらないのかもしれません。
しかし、一つ一つの動作や行動を意味あるものとして捉え直し、対人関係の中で所作がどうあるべきかであるとか、あるいは「掛け軸」「お茶碗」といった目の前にあるものをつなぐものの見方は、実際に社会に生きるうえで、目配りや気配り・心配りといった別の具体的な形となって活かされるのではないかと思います。

 

浜松開誠館中学校校長 永井 靖

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