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第23回静岡県中学校新人野球大会

【一回戦】富士宮市立富士宮第一（東部3位）3－1浜松開誠館（西部1位）

【開】長津－西本

【戦評】

　西部地区１位として臨んだ県大会初戦。相手は富士宮第一（東部3位）だった。

　１回裏、富士宮第一の攻撃。１番打者が初球いきなりセンター前安打を放って出塁。最初の攻撃でこのような出塁のされ方は、相手の気持ちと勢いを感じてしまう。２番打者は送り一死二塁から３番打者に右中間にタムリーヒットを放たれ１－０。受け身の状態からこの試合が始まってしまう･･･。

　それでも開誠館は先制された直後の２回表の攻撃で、長津（二年：可美小出身）、大平（二年：磐田西小出身）の安打で一死二・三塁とし、同点、逆転となるチャンスを作った。しかし、後続が打ちとられて０点。いい当たりも野手の正面をつくなど試合の流れ的にも我慢のイニングが続くことになった･･･。

　４回裏の富士宮第一の攻撃では二死満塁から２番打者にセンターに２点適時打を放たれ３－０と突き放されてしまう。あきらめムードが出てもおかしくなかったが、ここから選手たちはよく粘って攻撃した。

　５回表、開誠館の攻撃。無死二塁から１番松原（二年：浜松西小出身）がレフトへタイムリー安打を放ち１点を返す。３－１。とれそうでとれなかった点数がようやく入ったことで押せ押せの流れが出来上がったが、富士宮第一の二番手投手に後続が打ちとられ、そのまま試合終了。３－１。西部地区からもう一校、全国大会の出場権獲得を目指していた開誠館にとってはショックの大きい敗戦となった･･･。

　今回、悪い見方をすれば反省はつきない。もうすでに決定している来春の県大会、全国大会出場に向け、大きな課題として突きつけられたものもたくさんこの試合には詰まっている。当然、反省内容を整理しながら選手たちには意識高く冬場の練習に取り組んで欲しいと思う。しかし、忘れてならないのは、チームとして良い面もしっかりと出ていた点である。それは、あきらめない姿勢だ。西部大会でも劣勢な、厳しい場面が何度もあったが、あきらめず、チーム一丸となって戦い勝ち上がってきた。この試合も4回に中押しされて、がっくりきそうな状況ではあったが、あきらめず攻撃を仕掛けられたのは開誠館中学野球部の伝統と言ってもいい。あきらめず、最後まで粘り強く戦う姿勢。いかなる状況下であってもこの姿勢だけはチームとして忘れて欲しくはない。