中学校長ブログ:中3平和学習より
日常の風景
この度の大雨の被害に遭われた方々には、心よりお見舞い申し上げます。また、現在懸命に復旧あるいは救助活動に当たられている皆様に敬意を表します。
本校でも、今週は前線と台風による大雨への対応によって、授業打ち切りや休校の措置を取りました。
降り続いた雨も、台風18号の通過にとともに止み、日中は多少暑いものの、すっかり秋らしい空気と入れ替わったようです。
ところで、中学3年生の教室の廊下には、毎年恒例ではありますが、少しずつ研修旅行関連の掲示物が増えてきました。
本校では、3泊4日の研修旅行(広島・京都奈良方面)のいくつかのテーマの一つに、「平和の尊さ」を掲げています。
本年度は太平洋戦争終結70年の節目ということもあり、8月はどなたにとっても平和について考える機会も多かったのではないかと思います。そうした中で、3年生は、夏季課題として平和についての調べ学習に取り組みました。それぞれの生徒が、「戦争体験インタビュー」「新聞記事」「復興記念館」のいずれかについて取り組み、その内容を工夫してまとめるというものです。
ある生徒は、祖父母の戦争体験をインタビューし、その当時の思いや祖父母が見た光景についてかなり詳細にまとめていました。また、ある生徒は、復興記念館の展示物を通して、自分の中の「戦争」に対する認識を新たにしたようでした。
戦争を知らない私たち世代は、思いを巡らせ、想像する以外ありませんが、こうした「知らないこと」に対して仮説を立て、五感を働かせて感じ、読み取ることが必要なのだと思います。学習には様々なスタイルがありますが、研修旅行を通して、生徒各自が問いを持ったうえでの主体的な学びの場になればと思います。
浜松開誠館中学校校長 永井 靖