みなさんへ
校長ブログ
久しぶりのご挨拶となります。
茜色に染まる夕焼け、どこからともなく漂うキンモクセイの香り、木の葉も色づきはじめ秋本番になりましたね。
燃えさかった夏から秋への変化は、人の心を穏やかに豊かにしてくれます。
秋の夜長とも言われますが、この落ち着いた季節のなかにあなたは何を求めるでしょうか。
読書であったり、もの作りであったり…「いやいや、これから大学入試に向かい本番です。勉強ですよ。」という声が聞こえてきそうです。
そうですね、高校3年生の皆さんは進路に向かい最上位の目標を達成すべく、日々真剣な目差しで勉強、面接練習に取り組んでいる様子がみられます。
また、他学年の皆さんも部活動などそれぞれの目標に向かい頑張っています。
皆さんの生活は、とても忙しそうだなあと感じています。
皆さん、だからこそこの豊かな季節を感じる時間を作ってくださいね。
空を見上げ、夕焼けがきれいだなとか感じる瞬間でもいいです。
この感じる心が、入試、部活動の試合の結果につながります。え、なぜ?
生物学者のレイチェル・カーソンは、「知ることは感じることの半分も重要ではない」と述べています。
今、世の中では非認知能力が重要視されています。
非認知能力とは点数など数値化できるものではなく、意欲や創造性、協調性、自立心などの数値化できない力を指します。
非認知能力は心の中の力で、目に見えないものですが、生きていくうえで必要不可欠なとても大切な力です。
非認知能力を土台として人間形成され、その力をもって認知能力が獲得されていきます。
つまり、感じる心は非認知能力を磨くことであり、その能力が高まると物事を行うことにおいての工夫が生まれたり、人との協力性が高まったりするのです。
つまり、皆さんが掲げている最上位の目標を達成するための土台としてとても大切なことなのです。
夏から冬へと移り行く時間の流れを感じましょう。
色の変化、形の変化、空や風やにおいの変化を感じ、秋の豊かさを味わい、心豊かな時間を作りましょう。