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高校校長だより:11・12月合併号 2学期終業式 校長講話

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2学期 終業式 校長講話 

「チャレンジと不安・・・苦手分野を克服する」

 

高校校長 中西 孝徳

 

体育祭、研修旅行、中学学習発表会を見ると、開誠館のみなさんはかなり高い資質と努力できる能力があり、よい成果を出すことができたと思います。自信を持ってください。また、これらも、日ごろの先生方の指導の賜物と思います。先生方に感謝申し上げます。この糧を財産として、生徒のみなさんがさらに日常の連続したことを愚直にやり続けることができるようになれば、より大きな成果が期待できると確信しています。

今日は、3つの話をします。1つはコンフォートゾーン、2つ目は五郎丸の大切にしている言葉、3つ目は柔道の山下選手の話です。

1 開誠館では、中学校では「K-compass®」を、高等学校では「7つの習慣J®」のプログラムを導入し、「夢力×人間力×智力=自己実現」の育成を図っています。また、来年度より高校2年次より社会人基礎力(問題解決の能力、協働性、表現力)を養うために、「クエストエデュケーション」を導入します。現在の徳育教育をさらに深め、これからの社会に求められる人財(社会人基礎力)を育成していくことにさらに力を注いでいきます。

今、中学は「K-compass®」を、高等学校では「7つの習慣J®」を週1時間学びながら、振り返りをしていると思います。

生徒のみなさん、学んだことが習慣化されていますか。どうでしょう。学んだすぐは続けたが・・・よいことはわかってはいるものの・・ということもありませんか。

今回は日常の在り方を少し見直してもらおうと思います。よいことは習慣化することが大事であることはわかっているものの・・?どうして続かないのだろうか?

comfort-stretch-panic-image1 (1)comfort-stretch-panic-image2 (1)どんな実践も心のありよう(状態)を自覚したり意識したりすることが大事です。それは、その行動をしているときの心の状態を知ることです。同心円を3つ描いてください。三重円の内側が、安全安心な状態「コンフォートゾーン」といい、円内はすでに知っていること、できること、安心できることで、不安や恐れを感じません。この領域は大きいほど良いでしょう。しかし、留まっていては、さらなる発展成長は見込まれません。では、もっとも外側の領域とは何でしょう。「パニックゾーン」①といい、強い不安や恐れがあるときの状態を示します。この領域の状態のでは、強い不安や恐れで良い結果を得られず失敗します。ではどんな状態が意欲的に取り組めるゾーンはどこでしょう。それは2つの領域「コンフォートゾーン」と「パニックゾーン」の間の「ストレッチゾーン(チャレンジゾーン・ラーニングゾーン)」②という領域です。しかも、日常的な試み(挑戦)はコンフォートゾーンに近い領域が効果的です。適度な不安と期待が混じった領域です。プロの職人技は、この領域で行われていると考えられます。パニックゾーンに近い領域での実行は不安や恐れが大きくストレスやプレッシャーのかかることになると思います。強い自己暗示や自己肯定が必要となる領域です。色々な経験を積んでいくとき、この3つのゾーンを意識して、気づく⇒計画⇒実行⇒振り返りのルーチン化を試してみてください。よい成果が出ることを願っています。

 

 

2 五郎丸が大切にしていること

「過去 今 未来」とジョン・カーワン(元コーチ)がホワイトボードに書き、

ジョン・カーワンが問う        五郎丸が応える

「過去は変えられるか」     「変えられません」

では、「未来は変えられるか」     「変えられます」

「違う 今お前が変えないといけないのは今だ。

今を変えなければ、未来は変わらない」

この時から、五郎丸が大切にしていること

「常に目の前のことに集中し、未来を見ない生き方」

 

3 山下氏の中学時代の恩師の思い出

『致知』2014年7月号に、横綱の白鵬関と柔道の山下泰裕氏の対談があり、その中で山下氏の中学時代の恩師の思い出が述べられていましたので、紹介します。

 出会いの大きさという意味では、私も素晴らしい恩師との出会いが人生を決定づけました。その先生が大切にされていたのは「人生の勝利者、人生のチャンピオン」になることでした。

 よく覚えている話は「みんなの中から将来日本チャンピオンになって、日の丸を胸につけて国際舞台に出ていく、そんな選手が出てくれたら俺は嬉しい。夢は大きく持って、その夢に向かって毎日頑張れよ」と。

 そういう話から始まって、しかし途中から転調するんです。「しかしな、どんなに柔道で頑張って日本一になった、世界一になったとしても、選手としてやれるのは30歳ぐらいまでだ。大事なのは柔道で頑張ったことを人生で生かすことだ。柔道でチャンピオンになれる人は一人しかいない。しかしその人が人生のチャンピオンになれるかどうか分からない。柔道で学んだことをみんなが普段の生活の中で一所懸命生かしていけば、全員が人生のチャンピオンになれる。柔道はそのためにやるものだ。みんな俺の話を真剣に聞いてくれているよな。大事なのは俺の話を聞くような気持ちで、みんなのことを思ってくれているお父さん、お母さん、担任の先生の話を聞くことだ。道場でできることと日常生活を一致させることが大切だ。道場では挨拶もするし、ルールも守る。夢に向かって努力もするし、仲間と力を合わせ、戦った相手のことも思いやる。それを道場で終わらせるな。人生に生かすんだ」

 こんな話をたびたびされたんです。わんぱく坊主だった私も、そういう話がスーッと心に入ってきたんです。

 1つは心の状態3つの領域「コンフォートゾーン、チャレンジゾーン、パニックゾーン」2つ目は五郎丸の大切にしている言葉、3つ目は柔道の山下選手の話をしました。

生徒のみなさん、今日の話を参考に少ない冬休みを「チャレンジする期間」にしてください。尚、この講話を本校のHPに掲載しておきます。

以上、2学期の終業式の講話とします。

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